colnyago’s diary

勝手気ままに書き散らかしたものです

昔見た怖い映画

 コロナの影響で、新しい実験計画が立たない。しかし、ちょうどこの機会を、過去の実験データの解析に当てている。が、毎日これでは悶々としてしまう。

 そんな時に、ふと思い出したことがある。子供の頃に見た、やたら怖いホラー映画だ。

 航空機事故の後、生き残ったある男性の額が割れ、そこに緑色のスライムが入り込んで凶暴化してどんどん人を襲う、というもの。

 この映画だ。記憶と一致する。

 タイトルは「吸血鬼ゴケミドロ」。1968年に松竹が作製。Youtubeに予告編があるが、1968年だと当たり前だがCGなんてない。ほぼ特撮なのだが、かえってそれが怖さを増している気がする。この予告編にも、額のスライムのシーンがしっかりある。今見ても怖い。

 ここ3年くらい記憶について解析している。子供の頃、確か小学校低学年くらいの記憶が、未だに残っている(もちろんもっと前の小学校入学直前くらいまでは割と覚えている印象)。考えてみれば不思議だ。どのように当時の事が脳に残されているのか。特に、今回紹介したような、恐怖、喜び、悲しみといった強い感情を伴う事は記憶として残りやすい。たった一回の経験なのだが。私の研究室では、これまでとかなり違った視点から記憶のメカニズム明らかにしようと試みている。ぜひ世に出したいと思ったのだった。

卒業研究についての雑感

今年も卒業研究が終了した。

感想は、この2年でかなり学生の質が悪化してきていることだ。

6名の4年生が各研究室に配属され、1年間研究を実施する。

2年前まで、6名中1、2名は結構頑張ってくれる学生がいたのだが、昨年と今年は、頑張る学生が皆無だった。

卒業研究、就職活動、資格勉強、アルバイトなど忙しいのはこちらもわかるが、一番時間をかけないといけないのは、卒業研究だ。

6、7月くらいまでに大体の学生は就職先が決まってくる。その就活が終わっても、研究室にあまり来ない。来たとしても、週に2、3日程度。当然実験はしない。通常の一通りの実験を行うのに、少なくとも月曜から金曜は研究室で作業をする必要がある。でも、それができなくなっている。

忍耐力がない、根気がない、そもそもやる気がない、3拍子そろっている。

これでは、当然研究は成立しない。

今のところ、卒業研究は必須単位なので全員が行なっているが、今後は、選択制にして、やる気のある学生が行うようなことを考えないといけない。それくらい問題だ。

ポスドク支援

政府が、若手研究者支援対策を実施するという。今朝の日経新聞HPに掲載されていた。

いくつかの支援策があるが、主なものとして、

1、希望者に生活費として奨学金支給(月15〜20万円)

2、海外研修の機会の拡充

3、企業への就職者数の増加(1000名以上)

4、研究時間の確保

5、大学教員の約40%を若手教員にする

 

1は、奨学金としてだが、給与型なのか貸与型なのかでかなり印象が異なる。できれば、給与型が望ましい。また、財源はどこからか。半数とあるが、74000名の半数に、月20万円とすると、年間の総額が、およそ890億円となる。科研費の総額が、2200億円。本当に大丈夫か?

3と5が実現できれば、学位取得後の人生設計が描きやすいので、大学院に進学する学生も増えるだろう。

3はなんとか企業に頑張ってもらって雇用促進となればいいが、5は、若手教員を40%にするということは、若手を増やすか、シニアを切るということを意味するのだが、どうするのか。前者の場合で、国公私立大で若手を増やすとなると、財源が問題となる。単純に、期限付き教員を増やしても、多分研究者希望の大学院生は増えないと思う。期限付きの大変さをこれまでの大学院生やポスドク(本質的には、期限付き教員もこれに含まれる)を見て嫌という程わかっているので、今後大学生が大学院進学を選択するとも思えない。ここは思い切って、期限のないものも増やして欲しい。というか、シニアも含めた人の流動生を高めるような工夫をしないと、多分若手は増えない。現状、ほとんど異動がなくなっている。

2と3は、広い意味の研究環境の整備。

私も、長くポスドクをやっていたので、この辺りの生活費の確保や就職先が増えることは素直に嬉しいと思う。しかし、実現するには上にも一部書いたように問題も多いと思う。

iPS細胞の支援打ち切り

今朝の朝日新聞デジタル版のiPS細胞に関するニュースから。

京大iPS細胞備蓄事業、国支援打ち切りか 年10億円:朝日新聞デジタル

 

国がiPS細胞の備蓄支援を打ち切るとのこと。

これは完全に経済優先の決定ですね。

特に、製薬会社がらみかな。

山中先生をはじめとする京大グループは、移植した際の拒絶反応が生じにくいように、HLAの型番をなるべく多く集めてストックしようとしていた。これには、多種のHLAの型番で、さらにある程度分化させたものなど、多くの細胞を維持するためにお金がかかる。これを今回のニュースでは、打ち切るらしい。

では、国はどう考えているかというと、1種類のiPS細胞を維持し、HLAの型番は合わせずに、免疫抑制剤で済まそうということのようだ。

要するに、現在の臓器移植と同じ方法で行くらしい。

これはかなりマズイですね。

というのも、免疫抑制剤は、移植後、その人が一生投与され続けなければいけなくなる(HLAがあるので拒絶反応が出てしまう)。そうすると、多くの患者さんは、体中にガンが生じて、死にます。10年くらいで。現状ほとんどがそういう運命をだどるからです。あまり表には出てきませんが。

つまりは、製薬会社や悪徳病院が今牛耳っているように、iPS細胞を使った医療でも、患者さんから、移植でお金を取り、免疫抑制剤でお金を取り続け、さらにガンを発生させて、その手術などの根治治療や抗がん剤治療からもお金を死ぬまでとる、という構造が見えてきます。

あかんね、日本。本当に腐っとる。

山中先生は、本当に患者さんのことを考えて、治すためにiPS細胞を利用しようとしている。大変きれいな志です。研究者の矜持と言える。

問題なのは、iPS細胞を金のなる木と捉える、守銭奴たちだ。支援を打ち切ることで、かなり強引に山中先生をそっち側へと引き込もうとしている。

バックで動いている製薬会社は、多分、現政府の人たちの縁故でしょう。

共通テストのベネッセと同じ構造だ。同じ人が関わってたりして。安○さんとか。

一日一文

昔のCM(40年くらい前)に、「一日一善〜〜!!」と、おじいさんとその周りの子供が叫ぶものがあった。

これは、当時日本船舶振興会(今は日本財団)のCMで、会長の笹川良一さんが出演したもの。今、40〜50代の方は誰でも覚えているのではないだろうか。

当時小学校低学年だった私は、この漢字がわからず、「一日一膳」と思い込み、ずいぶん少食な人たちだと思っていた。これを親に言ったらだいぶ笑われたのを覚えている。

それはともかく、「一日一善」をもじって、私自身は「一日一文」を仕事のモットーとしている。何かと言うと、論文作成を、どんなに忙しくても、最低「一日一文」やるということである。ローマは一日してならず、たとえ1文でも、1ヶ月もやれば、30の文章ができることになる。1文を20語平均(英文校正のエダンズから引用)とすると、600語だ。イントロやディスカッションの半分くらいはできてしまう。それに、論文の結果やそれについての書きたい内容を忘れない。忙しくて中断すると、どうしてもリセットすることになる(それがいい時もあるが)。

苦しいポスドク時代に、笹川研究助成金をいただいたこともあり、昔も今もお世話になっているのだった。

この子、すごいな。

www.fnn.jp

この記事の小学6年生はすごい!! なかなか見込みがある子です。

この子の夏休みの自由研究のタイトルは、『宿題を夏休み最終日まで残しておいた時の家族と自分の反応』だ。まさに、自分を実験材料として、自己の内面と家族の生々しい様子を綴っている。

夏休みに入ってから前半は、余裕があり遊びまわっている。この辺り、小学生らしくとても良い。

後半に入ると、これまでの余裕が少しずつ減少し、逆に恐怖が芽生えてくる。さらに、残り2〜3日になると、変な汗が止まらない、とある。

そして、最終日午後から、手つかずの宿題を泣きながらやり始めるのには少し笑ってしまった。最終的に、徹夜して始業式当日の朝にやり終える。

いや〜、これはすごい。描写になかなか才能があり、読者が楽しめる内容になっている。ペットの亀の描写も笑った。短編映画にできそうな出来栄えだ。

また、文中、弟も全く宿題をしていないことに言及している。この弟も最終日に泣きながら宿題をするという、なんとも言えない兄弟。

それに対して、「弟も宿題が終わっていなかったので、そっちを研究すればよかったです。」、との感想。

いや、これは兄弟がほとんど同じ行動をしているところが、入れ子状態になっているからこそ、楽しさが倍増しているので、自分と弟はなくてはならない要素なのです。だから、自分も宿題はしてはいけない。

結局、この兄弟は、夏休みの宿題を夏休み中に終えている。ということは、夏休み早々に宿題を終えた子たちと、宿題を全てするという結果はなんら変わらない。宿題実施期間の差に帰着。周りは心配するだろうけど。

この子、来年は、中学か。もし、中学でも自由研究があるのであれば、『夏休みの宿題をしなかった時の家族と自分の反応』として、続編をやってほしい(始業式の日に完結させれば、夏休み期間には宿題が未完扱いなので、研究内容に支障ないでしょう)。多分、めっちゃ怒られるけどな。

日本対パラグアイ

先日の日本対パラグアイの一戦。内容も含めて、ほぼ完勝にちかい。W杯予選に向けて良い実戦経験が積めたと思う。

あえて、文句を言わせてもらうなら、もっと他のメンバーを呼んだり、使って欲しかった。機能したら、だいたいこんなもんと、予想できるメンバーでのテストだったので、そこが不満ですね。

堂安は、迷いがあるのか、何かプレーが縮こまっている印象。PSVで何かを掴んで欲しい。

久保は、ボールを持ったら何かしてくれるのだが、攻から守への切り替えにひ弱さがある。一瞬のスピード不足もあり、ウイングポジションでの出場だが、縦に抜けるプレーが通用していない。また、連携不足もあるのか、ポジショニングがずれるときがあった。まあ、これからスペインで鍛えられれば、上記の問題が消えるのも時間の問題でしょう。

冨安は、高みで安定している。サイドバックをやっておくのは、今後生きるとおもう。マルディーニセルジオラモスもそうだったし。今後10年、日本代表のディフェンスは安泰と期待させる内容。